令和3年度から実施される市民税・県民税(個人住民税)の税制改正について

更新日:2022年12月22日

令和3年度から実施される市民税・県民税(個人住民税)の主な税制改正は以下のとおりです。

  1. 基礎控除の見直し
  2. 給与所得控除の見直し
  3. 公的年金等控除の見直し
  4. 所得金額調整控除の創設
  5. 調整控除の見直し
  6. 所得控除に係る合計所得金額の要件等の見直し
  7. ひとり親控除の創設と寡婦(寡夫)控除の見直し

1.基礎控除の見直しについて

  • 基礎控除額が10万円引き上げられます。
  • 合計所得金額が2,400万円を超える場合は、その合計所得金額に応じて控除額が逓減し、2,500万円を超えると適用外となります。

改正後

改正後
合計所得金額 基礎控除額
2,400万円以下 43万円
2,400万円超2,450万円以下 29万円
2,450万円超2,500万円以下 15万円
2,500万円超 0円(適用なし)

改正前

合計所得金額の額にかかわらず、一律33万円

2.給与所得控除の見直しについて

  • 給与所得控除額が10万円引き下げられます。
  • 控除額の上限が適用される給与等の収入額が1,000万円から850万円に、控除額の上限が220万円から195万円に引き下げられます。

改正後

改正後 給与所得速算表
給与等の収入金額 給与所得の金額
~550,999円 0円
551,000円~1,618,999円 収入金額-550,000円
1,619,000円~1,619,999円 1,069,000円
1,620,000円~1,621,999円 1,070,000円
1,622,000円~1,623,999円 1,072,000円
1,624,000円~1,627,999円 1,074,000円
1,628,000円~1,799,999円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.6+100,000円
1,800,000円~3,599,999円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.7-80,000円
3,600,000円~6,599,000円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.8-440,000円
6,600,000円~8,499,999円 収入金額×0.9-1,100,000円
8,500,000円以上(注釈) 収入金額-1,950,000円

(注釈)収入金額が850万円を超えていても、一定の要件を満たす方は、所得金額調整控除を受けられる場合があります。詳しくは「4.所得金額調整控除の創設について」をご覧ください。

改正前

改正前 給与所得速算表
給与等の収入金額 給与所得の金額
~650,999円 0円
651,000円~1,618,999円 収入金額-650,000円
1,619,000円~1,619,999円 969,000円
1,620,000円~1,621,999円 970,000円
1,622,000円~1,623,999円 972,000円
1,624,000円~1,627,999円 974,000円
1,628,000円~1,799,999円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.6
1,800,000円~3,599,999円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.7-180,000円
3,600,000円~6,599,999円 {収入金額÷4,000(小数点以下切り捨て)×4,000}×0.8-540,000円
6,600,000円~9,999,999円 収入金額×0.9-1,200,000円
10,000,000円以上 収入金額-2,200,000円

3.公的年金等控除の見直しについて

  • 公的年金等控除額が10万円引き下げられます。
  • 公的年金等の収入金額が1,000万円以上の場合は、控除額に195万5千円の上限が設定されます。
  • 公的年金等雑所得以外の所得に係る合計所得金額が1,000万円を超える場合は、控除額が引き下げられます。

改正後

改正後 公的年金等雑所得速算表
年金受給者の年齢 公的年金等の収入金額 公的年金等雑所得以外の所得に係る合計所得金額
1,000万円以下の場合
公的年金等雑所得以外の所得に係る合計所得金額
1,000万円を超え2,000万円以下の場合
公的年金等雑所得以外の所得に係る合計所得金額
2,000万円を超える場合
65歳未満 ~1,299,999円 収入金額-600,000円 収入金額-500,000円 収入金額-400,000円
1,300,000円~4,099,999円 収入金額×0.75-275,000円 収入金額×0.75-175,000円 収入金額×0.75-75,000円
4,100,000円~7,699,999円 収入金額×0.85-685,000円 収入金額×0.85-585,000円 収入金額×0.85-485,000円
7,700,000円~9,999,999円 収入金額×0.95-1,455,000円 収入金額×0.95-1,355,000円 収入金額×0.95-1,255,000円
10,000,000円~ 収入金額-1,955,000円 収入金額-1,855,000円 収入金額-1,755,000円
65歳以上 ~3,299,999円 収入金額-1,100,000円 収入金額-1,000,000円 収入金額-900,000円
3,300,000円~4,099,999円 収入金額×0.75-275,000円 収入金額×0.75-175,000円 収入金額×0.75-75,000円
4,100,000円~7,699,999円 収入金額×0.85-685,000円 収入金額×0.85-585,000円 収入金額×0.85-485,000円
7,700,000円~9,999,999円 収入金額×0.95-1,455,000円 収入金額×0.95-1,355,000円 収入金額×0.95-1,255,000円
10,000,000円~ 収入金額-1,955,000円 収入金額-1,855,000円 収入金額-1,755,000円
  • (注意)給与所得・公的年金等雑所得の両方があり、その合計額が10万円を超えるときは、所得金額調整控除を受けることができます。詳しくは「4.所得金額調整控除の創設について」をご覧ください。
  • (注意)令和3年度課税(令和2年分所得)では、昭和31年1月1日以前に生まれた方が65歳未満、昭和31年1月2日以降に生まれた方が65歳以上となります。

改正前

改正前 公的年金等雑所得速算表
年金受給者の年齢 公的年金等の収入金額 公的年金等の雑所得の金額
65歳未満 ~1,299,999円 収入金額-700,000円
1,300,000円~4,099,999円 収入金額×0.75-375,000円
4,100,000円~7,699,999円 収入金額×0.85-785,000円
7,700,000円~ 収入金額×0.95-1,555,000円
65歳以上 ~3,299,999円 収入金額-1,200,000円
3,300,000円~4,099,999円 収入金額×0.75-375,000円
4,100,000円~7,699,999円 収入金額×0.85-785,000円
7,700,000円~ 収入金額×0.95-1,555,000円

4.所得金額調整控除の創設について

次のいずれかに該当する場合は、所得金額調整控除の対象となり、給与所得から控除されます。

  1. 給与等の収入金額が850万円を超え、かつ、次のアからウまでのいずれかに当てはまる場合
    ア.本人が特別障がい者に該当する。
    イ.年齢23歳未満(令和3年度課税(令和2年分所得)では、平成10年1月2日以降に生まれた方が対象となります。)の扶養親族を有する。
    ウ.特別障がい者である同一生計配偶者若しくは扶養親族を有する。
    所得金額調整控除の額:
    (給与等の収入額(1,000万円を超えるときは1,000万円)-850万円)×10%
  2. 給与所得控除後の給与等の金額及び公的年金等に係る雑所得の金額があり、給与所得控除後の給与等の金額と公的年金等に係る雑所得の金額の合計額が10万円を超える場合
    所得金額調整控除の額:
    (給与所得控除後の給与等の金額(10万円を超えるときは10万円)+公的年金等に係る雑所得の金額(10万円を超えるときは10万円))-10万円

(注意)1.の控除がある場合は、1.の控除を適用した後の金額から控除します。

5.調整控除の見直しについて

合計所得金額が2,500万円を超える場合は、適用外となります。

改正後

改正後 調整控除の見直し
合計所得金額 調整控除の額
2,500万円以下 (注釈)計算方法を参照
2,500万円超 0円(適用なし)

改正前

改正前 調整控除の見直し
合計所得金額 調整控除の額
一律 (注釈)計算方法を参照

(注釈)計算方法

1.合計課税所得が200万円以下の場合

次のいずれか少ない金額の5%(市民税3%・県民税2%)

  • ア.人的控除額の差額を合計した額
  • イ.合計課税所得金額

2.合計課税所得が200万円を超える場合

{人的控除額の差額の合計額-(合計課税所得金額-200万円)}×5%(市民税3%・県民税2%)

(注意)計算の結果が2,500円未満の場合(マイナスの場合を含む。)は、2,500円になります。

注意

合計課税所得金額とは、課税総所得金額・課税山林所得金額・課税退職所得金額を合計した額(分離課税分を除く。)です。

6.所得控除に係る合計所得金額の要件等の見直しについて

配偶者控除や、扶養控除の適用などに係る所得要件等が改正されます。

所得控除に係る合計所得金額の要件等の見直しについて
要件等 改正後 改正前
同一生計配偶者・扶養親族の要件 合計所得金額が48万円以下 合計所得金額が38万円以下
配偶者特別控除の要件 合計所得金額が48万円超133万円以下 合計所得金額が38万円超123万円以下
勤労学生控除の要件 合計所得金額が75万円以下 合計所得金額が65万円以下
家内労働者等の必要経費の特例 55万円 65万円
障がい者・未成年者・ひとり親・寡婦に関する非課税判定要件 合計所得金額が135万円以下 合計所得金額が125万円以下

(注意)均等割・所得割の非課税を判定する所得金額についても、10万円が加算されます。

7.ひとり親控除の創設と寡婦(寡夫)控除の見直しについて

すべてのひとり親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、次の改正が行われます。

1.ひとり親控除(控除額30万円)の創設

現に婚姻をしていない人または配偶者が生死不明の人のうち、次の要件をすべて満たす人は、婚姻歴の有無や性別にかかわらず、ひとり親控除の適用対象となります。

  • ア.前年の総所得金額等が48万円以下の生計を一にする子(ほかの人の控除対象配偶者や、扶養親族でない)を有していること
  • イ.前年の合計所得金額が500万円以下であること

2.寡婦控除の見直し

次の1.2.のいずれかに該当する人は、寡婦控除の適用対象となります。

  1. 夫と離婚した後、再婚をしていない人で、次の要件をすべて満たす人
    ア.子以外の扶養親族を有していること
    イ.前年の合計所得が500万円以下であること
  2. 夫と死別した後、再婚をしていない人や、夫が生死不明などの人で、前年の合計所得金額が500万円以下の人

注意

  • (注意)ひとり親控除・寡婦控除ともに、住民票の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」の記載がある人は対象外となります。
  • (注意)新制度においては、寡夫控除はすべてひとり親控除となります。

本人が女性の場合

改正後

改正後 本人が女性の場合
配偶関係 死別 離別 未婚のひとり親
本人の合計所得金額 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超
扶養親族 あり 30万円 30万円 30万円
子以外 26万円 26万円
なし 26万円

改正前

改正前 本人が女性の場合
配偶関係 死別 離別
本人の合計所得金額 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超
扶養親族 あり 30万円 26万円 30万円 26万円
子以外 26万円 26万円 26万円 26万円
なし 26万円

本人が男性の場合

改正後

改正後 本人が男性の場合
配偶関係 死別 離別 未婚のひとり親
本人の合計所得 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超
扶養親族 あり 30万円 30万円 30万円
子以外
なし

改正前

改正前 本人が男性の場合
配偶関係 死別 離別
本人の合計所得 500万円以下 500万円超 500万円以下 500万円超
扶養親族 あり 26万円 26万円
子以外
なし

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この記事に関するお問い合わせ先

三浦市役所 総務部 税務課(住民税担当)
電話番号:046-882-1111(内線242・246)
ファックス番号:046-881-7815

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