【観光解説板】諸磯

更新日:2024年03月13日

この一帯は、人文、自然科学の資料として不思議と堅いものばかりが残っています。諸磯式土器の出土。大地震による諸磯隆起海岸など。この堅い諸磯の風土に詩情に富んだ文学作品を遺したのは、白秋でした。
歌集「雲母集」の姉妹篇三崎詩集「畑の祭」は白秋の詩風の一大転機を画した詩集であり、その素材となったのがこの辺りです。浜諸磯の新明社の祭礼を題材としたことで「畑の祭」は諸磯の詩といえます。その「畑の祭」は次の一文からはじまります。

「大正二年九月某日、相州三崎は諸磯新明宮祭礼当日の事、上層に人形、下段にお囃子の一座を乗せた一台の山車は漁師と百姓とを兼ねた素朴な村人の手に曳かれてゆく。
先ずその山車は鎌倉街道から横にそれて、一小岬の突鼻の神明宮まで、黍畑や栗畑の高い丘道をうねってゆく。(以下略)」

この道が祭りに山車を曳き、新明社へと至る祭の道です。白秋はその祭のお囃子として、長篇の詩を作りました。

「やれやあ引、さの、せえい、せえい、
せええい、三浦三崎は女の夜業、
男後生楽寝てまちる、ようい、ようい、
よやさのせえい。
ええ、そりゃ、なあ、秋が来たぞよ、
三崎諸磯の段々畑から百舌が出たで、
えええ、や、ほろほにや、や、ほろほ(以下略)」

と三十六行に及び、畑の作物や、動物にまで祭人の心を通わせ祭の気分を盛り上げるように、描写しています。

(観光解説板の内容を掲載しています。)

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