【観光解説板】二町谷

更新日:2024年03月13日

寂しさに浜へ出てみれば波ばかり

うねりくねれりあきらめられず

大正二年一月白秋が死を決意してこの浜を彷徨したときの一首です。

不盡の山れいろうとしてひさかたの

天の一方におはしけるかも

三崎に転居し新生を期し、この浜に再び立ったときの歌で、この二つの歌から衰傷の苦悩と新生への息吹との対象的な境地を知ることができます。

一心に遊ぶ子どもの声すなり

明きとまやの秋の夕ぐれ

白秋の向ヶ崎時代と、二町谷時代を対照すると点景の描写に大きな相違のあることも判ります。当時この浜で行われた三崎の消防組の出初式を観て「消防整列」という当時の詩壇の反響を呼んだ詩も作っています。

(観光解説板の内容を掲載しています。)

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