さんかくインタビュー(男女共同参画キャンペーン)No.3
男女共同参画とは、男性も女性も、自分らしさを大切にしていきいきと暮らすこと。とはいえ、その人を取り巻く環境や状況はさまざまです。
今回は、やりたいと思ったことを行動に移し、海外での修行を経て自分のお店を開いた という重田明子さんへインタビューしてきたので、その一部をご紹介します!
重田明子さんプロフィール
- 三浦生まれの三浦育ち。
- ドイツでパン職人として7年ほど勤めた後帰国して、地元の三浦市小網代でパン屋「ベッカライ・ゾンネンキント」を開業。
- 実家は農家で、両親が作る三浦野菜をパンにもふんだんに使い、両親にも袋詰め作業など手伝ってもらっています。
Q.店名の「ゾンネンキント」とはどういう意味ですか。
ゾンネンキントって、ドイツ語で「太陽の子ども」っていう意味なんです。私の名前が「明るい子」と書くので、ドイツで私の名前の意味を聞かれたときに「ゾンネンキント」と答えていました。
Q.ドイツで修行され、パン職人になった経緯を教えてください。
子どもの頃から食べることが大好きでした。特にお菓子が大好きで、ケーキ屋さんになるって言いきって、大人になりケーキ屋さんになりました。横浜でパティシエとして4年間働いた後、ワーキングホリデーでパティシエの修行のために1年間ドイツに行ったんです。帰国後もドイツへの想い消えず、現地のケーキ屋で働こうと思いましたが、ビザの関係で断念。でも、縁あってパン屋で働くことになったら、パンのファンになっちゃいまして。それでパン職人を目指すようになったんです。
Q.修行先としてドイツを選んだ理由を教えてください
ドイツは環境問題に対し意識が高いところに興味がありました。エコロジー精神も強いので、そこで生活することで勉強していきたいと考えました。
Q.学ばれて発見がありましたか
生活面では皆さん無駄遣いをあまりしないですね。倹約して水や電気もすごく節約していますし、環境や資源を大切にする丁寧な暮らしを心がけている方が多いように感じます。
Q.ドイツに行く前は、ドイツ語のレッスンなどされましたか?
挨拶くらいしかできませんでしたが、しゃべれないと暮らしていくのに困る。困ると努力しますよね。学校に通ったり、友達と遊んだり、ドイツ語をしゃべる機会を増やすことで覚えていきました。
Q.お店での接客などで心掛けていることはありますか?
お客さんとなるべく話をするようにしています。お話する中で親近感を持っていただけたらと思っています。パンの好みなどお客さんからお話を聞き、珍しいパンや食べたことがないパンでも食べ方をご紹介して、お気に召してもらえたら嬉しいと思っています。シュトーレンなど季節ごとのここでしか食べられないパンもあるので、ぜひご賞味いただければと思います。
Q.ドイツで暮らしてみて、どのようなことを感じましたか?
まず、女性がとっても強くて、生き生きしている方が多いですね。女性は権利を堂々と主張しますし、男性も女性を対等に扱います。女性に助けが必要な時は助けてくれる紳士的なところもあって、そうしたところも女性が生き生きとしている秘訣かと思います。
Q.女性も働いている方は多いですか?
小さな子どもがいても働いている方が多いです。子どものことに対して寛大なので「子どもが熱を出したから今から帰るね」が当たり前。家事についても、男性も食事の支度や掃除、洗濯もするし、ご飯を作ったら片づけはあなた、そんな感じで決めている家庭が多い。女性に偏ることなく男性も一緒に仕事と家庭のバランスが取れる環境です。
Q.ジェンダーの考えについてはいかがでしたか?
ドイツではジェンダー平等の考えが結構進んでいます。性的マイノリティの方が身近にいましたが、オープンにしていました。風当たりが強いこともあるけれど、みんな自信を持って生活しています。そうしたコミュニティも多く、新しいと感じました。
Q.ドイツと日本とでは、考え方などどのようなギャップを感じましたか?
ドイツだと性別の垣根を感じません。女性とか男性だからではなく、その人の能力で相手を見ていると思います。また、日本では、発言をためらってしまう場面もありますけど、ドイツは逆。自分の主張をしない人が悪い、意見を言わないならあなたはここにいないのと同じ、という感じ。もちろん文化の違いはありますけど、意見の言いやすさで違いを感じますね。
Q.最後にメッセージがあればお願いします。
男とか女とか関係なく、やりたいことをやればいいんだと思います。私も女性1人でお店をやっていますけど、支えて応援してくれる人もいます。簡単ではないですけど充実感はあります。まずはやりたいことがあったらやってみる。ダメだったらやめればいい。そのくらいの気持ちでやられたほうがいいんじゃないかと思います。
ドイツでの暮らしで日本とのギャップを感じつつ、自分のやりたい目標に向かってまずは行動に移し、周囲の協力を受けながら夢を叶えた重田さん。性別に関わらず、誰もがやりたいことに挑戦できる社会にしていきたいですね。
皆さんの中の輝く方をインタビューさせてください。ご紹介お待ちしています!
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更新日:2024年02月01日