市長コラム「3S市長の経営視点」(平成18年度)
第8号【平成19年3月15日発行】
先日、女優の菊池凛子さんにお会いすることができました。三木聡監督の「図鑑に載ってない虫」のロケが市内で行われたからです。三木監督は、上野樹里さん主演の「亀は意外と速く泳ぐ」やオダギリジョーさん主演の「時効警察」など、これまで何度も三浦をロケ地として使ってくださっている“上顧客”です。市の営業開発課や民間任意団体の「みうら映画舎」は制作会社やキャストの方々にとても信頼していただいており、おかげさまでほぼ毎日撮影が行われ、消費拡大効果やイメージアップ効果も出ています。最近の報道によると全国的にフィルムコミッションの見直しが進んでいるようですが、過当競争からの淘汰が始まったということかもしれませんね。三浦市のフィルムコミッションは今のところ順風満帆です。まだまだ続けていきますよ。
第7号【平成19年2月15日発行】
旧自治省が、名刺は公費で賄えない、との通達をしたらしく、多くの役所では職員の名刺が私費で賄われています。名刺は会社の顔です。会社経費とするのが社会の常識でしょう。個々バラバラのデザインでCI(コーポレート・アイデンティティ)もなく会社名の入った名刺を配っていることも問題です。版(デザイン)だけ統一している役所もあるそうですが、費用はやはり私費負担が大半のようです。三重県の北川前知事は、“仕事を一所懸命して人とたくさん会う人間ほど小遣いを減らさなくてはならないようなしくみが職員の意識改革を阻んでいる”といった視点から、名刺を「PRパンフレット」と位置付けて公費負担にしたそうです。これはひとつの見識でしょう。三浦市も今はまだ私費負担、バラバラデザインです。経営改革の問題として大いに考え、議論してみる必要がありそうです。
第6号【平成19年1月18日発行】
新年あけましておめでとうございます。亥年につきものの「猪突猛進」という言葉があります。ひとつの目標に向かってがむしゃらにまっしぐら!という意味です。三浦市も地域の再生と行政革命に向かって、今年もねばり強く取り組んでまいります。市民の皆さんのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
さて、今年のNHK大河ドラマは「風林火山」です。武田信玄に仕えた伝説の軍師として知られる山本勘助が主人公です。当て推量を意味する「ヤマカン」という言葉がありますが、これは勘助の名前に由来するという説もあるそうです。多くの経験と知識に基づいていれば「ヤマカン(山勘)」もまた重要な判断材料になりうるということでしょう。実はそれこそがリーダーシップの源泉なのかもしれません。あやかりたいものです。
第5号【平成18年12月21発行】
いま三浦市ではスカベンジを実践しています。スカベンジというのは「ごみ拾い」という意味の英語です。「ごみ拾いに行こうよ」というと腰が引けてしまいそうですが、「スカベンジやろうよ」となれば若者も大いに関心を持って参加してくれます。「スカベンジはスポーツだ!」なんていうキャッチフレーズも自然に生まれているようです。
大手企業もCSR(企業の社会的責任:Corporate Social Responsibility)を果たそうという立場から環境美化活動に力を入れておられます。美化活動だけでなく、イベントを同時開催してエンターテイメント性をもたせる工夫もされています。企業にとってはPRになり、私たちにとっては美化になる。このようなWin-Win(両者とも勝者)の関係こそが、持続可能なまちづくりの大原則なのだと身をもって実感しているところです。
第4号【平成18年11月16日発行】
「国があなたに何をしてくれるかを求めるのではなく、あなたが国のために何ができるかを自問してほしい」。米国大統領ジョン・F・ケネディの就任演説での名言です。私はこの言葉を職員に向けて投げかけたいと思います。
所属する部・課の業績を高めるため自分に何ができるか、市役所全体のために部・課として何ができるか。今の三浦市全体、市役所全体の状況をよく認識したうえで、よく考え行動してほしいと思います。「目標達成のために予算の割り当てを増やしてくれ」ではなく、「1円でも少ない予算で目標を達成しよう」という気概が大切です。これは企業では当たり前の発想です。株式会社三浦市の社員にも同じように発想してもらいたいと思います。平成19年度予算編成作業もいよいよ大詰めの時期です。みんなで知恵を凝らして、「シンプル、スピード、サービス」を備えた市役所にしていきたいと思います。
第3号【平成18年10月19日発行】
10月から職員が自身の一日を記録する「業務日誌」を全庁的に導入しました。スポーツやアートの世界では時として「記録よりも記憶に残る」ことが賞賛されますが、ビジネスで記憶に頼るのは禁物です。人を評価するときはもちろんのこと、業績の評価も、事業の進行管理も、職場でのいろいろな反省会も、ビジネスの現場では「記録」という事実に基づいて考え行動することがとても大切です。
前号で「マニュアル」の大切さをお話しましたが、役に立つマニュアルも日々の業務記録の積み重ねから生み出されるものだと思います。特定の人の記憶や思いこみに頼ったマニュアルは現場を混乱させるだけでしょう。この10月からは業績評価を含む人事考課もスタートしました。新しいしくみに戸惑いもあるでしょうが、早く慣れて“当たり前のこと”と感じるようになってほしいと思います。ビジネスの基本なのですから。
第2号【平成18年9月21日発行】
ファストフード店で100個のハンバーガーを注文した1人のお客様に「こちらでお召し上がりですか?」とマニュアル通りに尋ねたという笑い話があります。臨機応変のできない「マニュアル人間」を揶揄(やゆ)した笑い話です。
しかし、マニュアル通りに品質管理し、接客しているからこそ、お客様とのトラブルも事故もなく、高い経営効率を維持できているという側面をもっと高く評価してもよいのではないでしょうか。
有名シェフにレシピをいただいたとしたら、下手に独創性を発揮するより書かれている通り作るように心がけるでしょう?レシピもマニュアルも同じです。マニュアルに忠実であってこそ品質は維持できるのです。そこに“気配り”というエッセンスを少し付け加えることができれば、決して「マニュアル人間」などと笑われることなどありません。
第1号【平成18年8月17日発行】
平成17年6月の市長就任以来、シンプル、スピード、サービスという企業経営の鉄則「3つのS」を提唱してきました。市役所を「株式会社三浦市」と捉え、徹底した経営再建を果たすことが私の使命だと思っています。「行政革命戦略5つの宣言」はその道筋を示したものです。
地域経済が低迷を続けるなか、削減や縮小ありきの萎縮した行政改革では未来への道は拓かれません。だからこそ、「管理から経営へ」という基本理念に基づく行政革命が不可欠なのです。決して平坦ではない経営再建の道ですが、職員一丸となっていつも明るい気持ちで歩いていこうと思っています。これからも、このコーナーを通じてメッセージを送り続けてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
関連リンク
関連リンク スクロールすると続きが表示されます
この記事に関するお問い合わせ先
三浦市役所 政策部 政策課(秘書担当)
電話番号:046-882-1111(内線215・216・520)
ファックス番号:046-882-2836
お問い合わせフォーム
- みなさまのご意見をお聞かせください
-
更新日:2023年03月22日