市長コラム「3S市長の経営視点」(平成22年度)
第56号【平成23年3月17日発行】
このたびの東北地方太平洋沖地震に被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
三浦市では大きな被害はありませんでしたが、長時間の停電など、市民の皆様におかれましては大きな不安を感じられたことと思います。
市では、至らないところもあったかもしれませんが、職員一同、地震発生直後から被害状況の確認や、避難所の設置など迅速に対応させていただきました。
市民の皆様におかれましても、冷静な対応をしていただき、大きな混乱もなく避難活動が行えましたことに、心より御礼申し上げます。
今後も余震には十分な備えが必要であり、災害が起こった時に備え、具体的な対応や心構えについて、家族で打合せを行うなどの準備を怠らないようにお願いします。
併せて、電力供給が極めて厳しい状況にあることから、市民のみなさまには、不要な照明や電気機器のご使用を極力控えていただくなど節電への最大限のご協力をお願いします。
第55号【平成23年2月17日発行】
まだまだ寒い日が続きますが、季節は立春を迎えました。
市役所の春といえば、まもなく人事異動があります。毎年職員は、異動や昇進の辞令に一喜一憂し、それぞれ新しい仕事、新しい年度へと、意気込みを新たに移っていきます。
近年、役人の厚遇問題などが、よく報道されます。確かに、役人は法律などで身分を保障されていますが、それは決して自身の安定のためにあるのではなく、災害時など市民が困った時に、自らを犠牲にしてでも、真っ先に駆けつけるなど、大きな義務と責任を課せられていることに対してあるのです。職員は、自らに課される義務と責任を自覚して、職務にあたって欲しいと思います。
よりよいまちづくりのためには、職員の頑張りは不可欠です。私も職員とのコミュニケーションにおいては、「3つのS」と「親切・丁寧・真心」の気持ちを常に持って市民の皆様と接するよう、語りかけているところですが、市民の皆様におかれましても、時に厳しく、時にあたたかく、職員を見守っていただければ幸いです。
第54号【平成23年1月20日発行】
新年あけましておめでとうございます。年末年始は駅伝、サッカー、ラグビーなど、大きなスポーツイベントが目白押しで、テレビ観戦を楽しんだ方も多いと思います。その中でも、全国高校ラグビー大会では、史上4回目、22年ぶりの両校優勝により桐蔭学園が初の栄冠に輝き、神奈川県内に明るいニュースをもたらしてくれました。
ラグビーで良く使われる言葉に「One for all , all for one.(1人はみんなのために。みんなは1人のために。)」と言う言葉があります。
これは、チームプレイの大切さを表現する言葉としてよく知られていると思いますが、三浦市がこのようにチームとして一体感を持ち続けるために、みんなが心に持っていて欲しい言葉でもあります。
市民の皆様も、市職員も、もちろん私も、一人ひとりがみんな(三浦市)のために何かしようと頑張る。どこかで誰かが困っていたら、みんなが手を差し伸べる…そんな「あったかいまち」をみんなで作り上げていきたいと思いました。
本年も、三浦市政に変わらぬご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。
第53号【平成22年12月16日発行】
平成22年も残りわずかとなりました。今年は冬季オリンピックやサッカーワールドカップという明るい話題から、中国との領有権問題や北朝鮮の砲撃問題まで、世界中が注目する様々なニュースがありました。また、国内では真夏の記録的な猛暑なども記憶に新しいところです。
三浦市内に目を向けますと、9月のB-1グランプリでの三崎まぐろラーメン5位入賞や11月の第1回かながわ観光大賞受賞などの誇らしいニュース、4月の潮風スポーツ公園の本格オープンや11月のバイオマスセンターの稼働開始などの新しい施設のニュースなど、多種多様な出来事があった一年でした。また、9月には、三浦市にとって長年の懸案であった土地開発公社の解散を行いました。
そのような成果をあげることができた要因は、行政だけでなく、多くの市民や団体、企業の皆様方のご理解やご支援とあわせて、協働の理念が浸透したことによる賜物だとも考えています。
新しい年も、三浦市ならではの様々なあたたかさを市民の皆様に感じていただけるよう、「YESからのスタート」を念頭に、職員一丸となって取り組んでまいります。
新年も、変わらぬご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
第52号【平成22年11月18日発行】
近年、自治体の首長の発言や行動が報道を賑わすことが増えてきました。宮崎県知事はトップセールスによって宮崎県の好イメージを全国区に押し上げました。また、大阪府知事や鹿児島県の阿久根市長、愛知県の名古屋市長は、過去の慣例にとらわれない独自の政策を展開し、時には議会やマスコミと激しい対立をしつつも、地方自治のあり方に一石を投じています。
この背景には、地方自治を進める国の動きや住民の意識の変化に加え、首長が選任される過程があると思われます。
地方自治体はいわゆる大統領制を制度としていますので、首長は直接選挙で選ばれます。つまり、首長は全て、民意によって住民から選ばれているのです。住民から直接選ばれているという意識や自信が、各首長の発言などを後押ししているのではないでしょうか。
地方自治のあり方は、国からの権限移譲や道州制など、将来的に大きな変換期を迎えることは確実視されています。その理由は、これから到来する人口減少社会などの社会的構造の変化もあるでしょうが、より住民に近い存在である地方自治体こそ、地域主権を実現する存在でなければならないという「地方自治の本旨」に原点回帰すること、このことこそが今求められているのではないでしょうか。
個性的な首長が相次いで出現することは、すでに住民の選択も転換期を迎えている証拠だと感じます。私も市民に選ばれた首長の一人として、私なりの個性を発揮して、三浦市政に一石を投じる「行政革命」を強く推進していきたいと思います。
第51号【平成22年10月21日発行】
本日(10月21日)、羽田空港の新滑走路(D滑走路)が供用開始され、いよいよ羽田空港の国際化がスタートを切りました。
羽田空港の国際化により、神奈川県全体で年間114万人の観光客の増加が見込まれており、インバウンド(訪日外国人旅行誘致)への動きが活発化しています。
三浦市においても、平成21年度からインバウンドへの取組を開始し、世界各地から三浦市への誘客に向けて、国内外の旅行会社を中心とした営業活動などを行っています。
三浦市は、マグロを中心とした「食」や自然環境など豊富な観光資源に加えて、羽田空港・東京へのアクセスの良さが大きな武器となります。このチャンスを十二分に活かしたいと考えています。
羽田空港の国際化により、世界がより身近なものになりました。外国人観光客を迎え入れることは、言語や文化の違いなど様々な点において本当に大変なことだと思いますが、観光業を営む事業者の方々はもちろんのこと、市民の皆さんも含め、三浦市が一丸となってインバウンドを推進していきましょう!
第50号【平成22年9月17日発行】
記録的な猛暑に見舞われた8月から半月ほど経ちますが、未だに厳しい残暑が夏の名残りを振りまいています。
ところが、暦の上ではまもなく秋分を迎えます。秋といえば、「読書の秋」という言葉がありますが、そこで、ご紹介したいのが、宮澤賢治の「雨ニモマケズ」です。
ご存じの方も多いかもしれませんが、この末尾に、「ミンナニデクノボートヨバレホメラレモセズ クニモサレズ サウイフモノニ ワタシハナリタイ」という一節があります。
役所にとって市民サービスとは、市民の誰もが幸せで、満足した暮らしが当たり前に行われていることが最大の理想だと考えます。それが実現した時に市民が抱く私や職員への印象は、市民が主役であることが当たり前ゆえに役立たずの「デクノボー」とも思われかねない、縁の下の力持ちのような存在になっているのではないでしょうか。
解釈は人それぞれだと思いますが、宮澤賢治が書き記したその一節は、私たちが職務を全うした時の理想像に共通するものがあるのではないか、と思いを巡らせるのも、秋の夜長を風流に過ごすための一興ではないでしょうか。
第49号【平成22年8月19日発行】
全国で100歳以上の高齢者の所在不明が相次いで発覚するという問題が波紋を呼んでいます。
三浦市においては、100歳以上の高齢者の所在不明はありませんでしたが、全国で起きているこの問題を対岸の火事と傍観はできません。
何故、このようなことが起こってしまったのでしょうか。厚生労働省では、「地域におけるつながりの減少や家族関係の希薄化が一因」と分析しています。
私は、市政に取り組む基本的な姿勢のひとつに『あったかいまち』であることを掲げており、地域におけるつながりの減少や家族関係の希薄化といった『人と人とのつながり』は、その根幹を成すものだと思います。
三浦市は『人と人とのつながり』が多く残っているところだと思っておりますが、改めて、その大切さを再認識し、『あったかいまち』であり続けるため、頑張っていきたいと思いました。
第48号【平成22年7月15日発行】
世界中を熱狂させたFIFA ワールドカップも、スペインの優勝で幕を閉じました。日本代表も開催前の評判を覆し、決勝トーナメント進出を果たすという快挙を成し遂げまし
た。
その活躍が深夜にもかかわらず驚異的なテレビ視聴率を記録するなど、日本中を熱狂させたことはまだ記憶に新しいところです。
日本は世界のサッカー界の中で、技術や経験等において、ヨーロッパや南米などのサッカー先進国に比べると、まだまだ及ばない位置にあります。このことは、県内の裕福な自治体に囲まれた三浦市と同様な状況であるという思いを持ちます。
今回、世界の後進国である日本サッカーが世界の強豪に伍して決勝トーナメントに進出した要因は、スピードであり、骨身を惜しまない豊富な運動量であったと思います。そして、そのベースにあったものはチームの団結力でもありました。
私も市政に取り組む基本方針である「3つのS」の一つとして『スピード』を掲げています。また市民に対し骨身を惜しまず『親切、丁寧、思いやり』の心を持って対応することも方針としています。そして、三浦市は、それを実践するベースとなる団結力も持ち合わせています。
今回の快挙は、たとえ後進の立場にあっても、一致団結して事を成すことで、世界を驚かすようなことをなし得るという良い教訓ではないでしょうか。われら三浦市も団結力を生かし、日本を驚かせるようがんばっていきたいと思います。
第47号【平成22年6月17日発行】
安全できれい、快適に過ごせる海水浴場の実現を目指して、この夏の海水浴シーズンから、神奈川県内の全ての海水浴場で「喫煙場所以外では喫煙してはいけない」という新たなルールがスタートします。
この新たなルールは、喫煙場所を指定して、受動喫煙や火傷事故を防止する目的のほかに、タバコのポイ捨て防止の効果も期待されています。
ルールを守るのは当然のことですが、きれいな海岸を目指して、ルールが適用される海水浴シーズンだけの取組で終わらせてしまっては、十分とは言えません。
三方を海に囲まれた三浦市としては、市民のみなさまにも、訪れる方にも、いつでもきれいな海岸を楽しんでいただけるようにしたいと思っています。
そのためには、海水浴シーズンだけではなく日常的に、タバコの吸殻をポイ捨てしない、ゴミがあったら拾うなど、みんなが少しずつ心遣いをするまでに至ることが大切なのだと感じています。
これからもたくさんの方々にお越しいただける海岸であり続けるため、「ほんの少しの心遣い」を大切にしていただければと思います。
第46号【平成22年5月20日発行】
今年11月には横浜でAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議が開かれます。この開催は経済波及などの計り知れない効果をもたらしますが、一方でテロ行為などの発生が懸念されています。
そのような危機を未然に防ぐためにも、地域と警察が密接な連携を図る必要があり、市もメンバーとして参加する形で「三崎警察署地域安全協力会」が発足し、先月には不測の事態の未然防止と危機発生時を想定した訓練を行いました。テロの脅威は強大ですが、決して諦めてはいけません。「塊より始めよ」という言葉もあるように、大きな事を成すには、身近なところから準備を始めることが肝要です。
これは特別な時だけではなく、日常の中でこそ、忘れてはならないことだと思います。職員一人ひとりの力は僅かなものかもしれませんが、組織として取り組むことが大きな力となり、さらに市民の協力も得られれば、不可能も可能となるほどの計り知れない力が生まれます。どんな難題でも「NO」と言ってしまえば、そこで終わりです。なんの力も生み出しません。
非常に厳しい財政状況の下で三浦市の平成22年度がスタートしましたが、財政状況を言い訳にせずに「YES」からのスタートで、職員一丸となって全力で邁進していきたいと思います。
第45号【平成22年4月15日発行】
新年度が始まる4月は、黄色い帽子をかぶった新入生が、新たな環境にドキドキしながらも、希望に胸をふくらませる季節です。そんな新入生に負けないよう、三浦市ホームページに設けている「市長の部屋」もリニューアルし、気持ちを新たにリスタートしました。
これまでも、私自身の市政への取組や様々なメッセージなどを市民の皆様に発信してきましたが、さらに多くの情報を発信していくために、画面のレイアウトを工夫して見やすくするとともに、新たな「小部屋(コンテンツ)」を追加して「市長の部屋」を充実させました。県内の市長の中では、最も多くの「小部屋(コンテンツ)」を持つホームページになっています。
私は市長に就任して以来、このコラムのテーマでもある「3つのS(シンプル・スピード・サービス)」を市政に取り組む基本方針としてきましたが、情報の公開・共有は、そのうちの「サービス」の大切な視点のひとつです。
実際の「市長室」の面積は県内で一番小さいかもしれませんが、三浦市ホームページに設けている「市長の部屋」は県内で一番大きいものになったと自負しています。以前に掲載したコラムも「市長の部屋」でご覧いただけるようになりましたので、ぜひお気軽においでいただけると幸いです。
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三浦市役所 政策部 政策課(秘書担当)
電話番号:046-882-1111(内線215・216・520)
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更新日:2023年03月22日